電電学生の脳内メモ帳.

電気電子工学生の脳内メモです。

2021/8/24 魔改CPU QQLS ゲーム ベンチマーク結果

2021/8/24~9/3

※これは個人的な趣味の記録のために書いている日記です。他者が読むことは想定していませんのでご了承ください。稚拙な文章や内容の誤りを多く含みます。また個人が特定できる情報が含まれていることがありますが、知り合いがこのブログを見つけてしまった際はスルーしていただけると助かります。

 

 先日ASRock Z370 Killer SLI/acを入手したので、QQLSのOC時のスコアを再測定することにした。一通りのデータは測定したので、一応メモとしてまとめておく。

 測定環境と設定は以下の通り。

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 今回は3DMarkの代表としてFire Strike(Time Spyは傾向が大差なかったため省略)、実際のゲームはRainbow six siegeとApex Legends、FFXVにてベンチマークを行った。以下に結果を示す。

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以前Time SpyやFire Strikeを計測した時から薄々感じてはいたが、QQLSを使用した場合のみGraphics Scoreが数%低下していることがわかる。一般的にCPUやメモリの性能はGraphics Scoreに大きな影響は与えないことから、下駄を履かせている魔改CPU固有の問題だと考えられる。またGPU性能の底上げを図るためにGeForce Experienceの自動調整機能を使用してOCも行ったが、僅かに9600KF使用時のスコアには及ばない結果となった。

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3DMarkと同様に実ゲームの場合でも、GPU性能を最大限発揮できる9600KFが健闘する結果となった。R6Sにおいて明らかにQQLSのスコアが高いのは、マルチスレッドへの最適化や、300fpsを超える高フレームレート状態によりCPUバウンドな環境となっているからだと考えられる。

 

以上。(2021/9/4)

Thaiphoon BurnerでDDR4メモリのSPD情報を書き換える方法

 

  大学院入試やら色々やっていたら三か月ほど放置してしまいました。実際にSPD編集の作業を行ってから半年ほど経ってしまっていますが、思い出しつつまとめていきます。読みづらい部分も多いかと思いますがご容赦ください。

 

  今回はこちらのPatriot Viper Steel DDR4 16GBx2 XMP3200MHz 定格2666MHzのSPD情報を編集し、定格2133MHzに変更(2666MHz/2400MHzの情報を削除)しました。

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Patriot Viper Steel PVS432G360C8K

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作業前のSPD情報

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作業後のSPD情報

 今回はダウンクロックを行いましたが、同様の手順で2666MHz→3200MHzのようにオーバークロックも可能です。もちろん安定するかどうかは別ですが…

ちなみに今回の作業はAsRock Z390 Pro4を使って行いましたが、この手法であればメモリOC非対応のマザーボードでも限定的ですがメモリOCが可能だと思われます。

 

 今回紹介する内容はThaiphoon Burnerの公式サイトで紹介されているものとほとんど同じものになりますので、併せてご確認ください。あちらはDDR3メモリ向けですが、DDR4の場合でも手順はほぼ同じのようです。

また作業前の注意としてはSPDデータの書き込み保護が無効かどうか(Thaipoon Burner DEMOでチェック可能)、実際の書き換え作業には有料版($26)のThaipoon Buner Super Blasterが必要になります。ただSPD PROGRAMMERを使う場合は数万円掛かりますから、それに比べると安いものでしょう。

 

実際の作業は以下の3ステップで完了します。実際の作業時間としては10分も掛かりません。

1.SPDデータ保護(SPD Data Protection)の有無の確認

2.SPD情報のバックアップを取る

3.SPDを書き換える

 

【注意事項】

SPD書き換えに失敗した場合、メモリが破損する恐れがあります。

また成否を問わずメーカー保証は効かなくなります。

作業の際は必ずメモリを1枚だけ挿して行ってください。複数枚挿した場合、他のメモリのSPD情報もまとめて上書きされる可能性があります。特に異なる製品のSPD情報が上書きされるとメモリが破損しますのでご注意ください。

 

 

【書き換え手順】

1.SPDデータ保護(SPD Data Protection)の有無の確認

  SPDデータ保護の有無はThaipoon Burnerのメニュー左上にある「EEPROM」→「Data Protection Check」から確認できます。

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「EEPROM」→「Data Protection Check」

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SPD Data Protection Check

 00h-71h/80h-FFh/100h-17Fh/180h-1FFhの部分が「Unprotected」になっていれば保護は無いので問題ありません。手持ちのCorsairのメモリやSamsungのメモリでもSPD Protectionは無かったので、もしかしたらあまり気にする必要はないのかもしれません。この確認に関しては無料版のThaipoon Burner DEMOでも確認可能です。

 

2.SPD情報のバックアップを取る

  SPD情報を書き換える前に必ずバックアップはとりましょう。私の場合はCorsair製メモリにSamsung製メモリのSPDを誤って書き込んでしまい、文鎮化寸前だった際の修復に役立ちました…

SPD情報のバックアップは「File」→「Save Dump As…」から任意の場所に.thpファイルとして保存できます。

 

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「File」→「Save Dump As…」

 

3.SPDを書き換える

  F9キーもしくはメニューの「Editor」を押すことでTiming Table Editorを開くことができます。

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Timing Table Editor

上記の画像で表示されているのは2666MHz CL19のプロファイルです。tCLの右にある「Supported」のチェックを外すことで表示中のプロファイルを無効化できます。またtCLの値を変更することで各プロファイルを表示することができます。

今回は2666MHz CL20/2666MHz CL19/2400MHz CL18/2400MHz CL17のプロファイルを無効化するので、tCLが20T,19T,18T,17Tのチェックをそれぞれ外します。

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Timing Table Editor

チェックが外し終わったら「Apply」を押します。

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SPD Data Write

そうするとSPD Data Writeという画面が開くので、下にある「Write」を押すことで書き込みが始まります。

メモリを複数枚挿している場合、「EEPROM Location」から書き込み先のメモリを選択、「Write to all SPD EEPROM Devices」で挿しているすべてのメモリにデータを書き込みます。SPD情報を異なるメモリに書き込むと故障しますので、必ずメモリは1枚だけ挿して作業を行ってください。

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書き込み中

書き込みが始まると画面の右下に「Writing SPD Byte:xxx」という表示が現れます。20秒ほど待つと「Completed in xxx sec」という表記に変わり、作業完了です。

2021/02/21~24 Patriot Viper Steel購入&SPD書き換え(SPD編集)

2021/02/21~24

 

 現在使用しているPCの構成がi9-9980HK ES(≒9900K)、RTX 3070、DDR4-3200 8GB x2 (2400MHz CL12運用)となっているのですが、CPUやGPUに対してメモリの性能がいまいち低い感じ。現状16GBでもあまり困ってはいませんが、バランスが悪いのでメモリを新調して32GBにしました。今使っているCorsairのメモリを買い足して8GB x4という構成にしても良いのですが、どうやら同一型番でSamsungとSK Hynixのチップを使った2種類の個体があるようなので諦めました。今持っているSamsung製とは異なるSK Hynix製の個体が届いても困りますからね。

 購入したのは以下のメモリ、Patriot Viper Steel DDR4-3600 16GB x2です。私が購入した時点では¥15,980で、6%OFFクーポンを適用した最終的な価格は¥15,021でした。メモリが高騰し始めている時期のせいか、値動きが結構激しいようです。

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Patriot Viper Steel DDR4-3600 16GB x2 Amazon 商品ページ

www.amazon.co.jp

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Patriot Viper Steel DDR4-3600 16GB x2 価格推移画面

 今までPatriotの製品はSO-DIMMか低価格SSDしか使ったことがなかったので、一度デスクトップ用メモリを買ってみたいと思ってたんですよね~。しかも全般的にPatriotは値段が安いのが特徴。DDR4メモリの中ではかなり安価かつヒートシンクのデザインも良いのが嬉しいポイントです。同じシリーズで4133MHzのモデルも存在するので、チップの素性(同じチップではないでしょうが)や設計などもそれなりに大丈夫だと思われ。粗悪チップをヒートシンクで隠して超格安ゲーミングモデルに仕立て上げている中華製品とかよくありますからね...

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商品外観

 上で色々書きましたが、そもそも魔改CPUを使っている私のPCは2400MHz以上のメモリクロックでは動作しません。これは魔改CPU固有の問題なのでどうにもなりませんし、メモリ購入前からわかっていたことです。というわけで、メモリのクロックを2400MHzに固定してタイミングを詰めて運用する予定でした。ただ実際のところは・・・起動すらしませんでした。これはメモリの定格クロックが2400MHzを上回る2666MHzだったのが原因でした。Patriotの製品ページで定格クロックに関する記載が見つからなかったので2133MHzだと思い込んでいたのですが、どうやら2666MHzだったようです。同シリーズの3200MHzモデルと3733MHzモデルの定格が2133MHzだという情報をAmazonのレビューで見ていたので、3600MHzモデルも定格は2133MHzだろうと考えていたのですが、予想が外れたようです。

 

 とはいえメモリには複数の定格クロックの情報がSPDに書き込まれているはずなので、2666MHzで起動に失敗した場合は2400MHzか2133MHzで再起動されるはずなんですけどね。下の画像は今回購入したメモリのSPD情報です。2666MHz(1333MHz)から1333MHz(667MHz)までのクロックが記録されていることがわかります。

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SPD情報

一般的なPCであれば、2666MHzで起動が失敗した場合は次にクロックが低い2400MHzで再起動。それでも起動しなければ2133MHzで再起動・・・(以後1333MHzまでループ)という機能があるはずです。ただ2400MHzで再起動されないようなので、魔改CPUや改造BIOSを使用している私のPCではその機能が上手く働いていないようです。

 なんやかんや試行錯誤した結果、2666MHzのSPD情報の削除に成功しました。念のため2400MHzも同時に削除しておきました。これで無事2133MHzが起動できるようになりました。

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SPD情報 (書き換え済み)

 タイミングについてはDDR4-2400 13-15-15-30で安定運用できています。これまで使っていたCorsair製メモリのDDR4-2400 12-14-14-28に比べると若干劣りますが、容量が倍の32GBなのでまぁ良いでしょう。

 

 SPDの書き換え方法については他サイトの情報が10~15年前とあまりにも古かったので、備忘録として後日別記事として纏めたいと思います。ちなみにこの記事と書き換え方法の別記事については他人が参照することを考慮して、文体を他の記事とは変えてあります。統一性に欠けるかとは思いますがご了承ください。

2021/2/10~11 RTX3070 スコア低下について

2021/02/10~11

 ※これは個人的な趣味の記録のために書いている日記です。他者が読むことは想定していませんのでご了承ください。稚拙な文章や内容の誤りを多く含みます。また個人が特定できる情報が含まれていることがありますが、知り合いがこのブログを見つけてしまった際はスルーしていただけると助かります。

 

 先日RTX3070購入した際のベンチマークでは、スコアが本来よりも数%程度低い結果となった。

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Time Spy (DDR4-2133定格/All Core x47,Cache x41,1.290V)

Time SpyのCPUスコアが9900Kに比べて約1,000点低いこと、使用しているメモリが低速な2133MHzであることから、性能低下の原因はCPU性能とメモリ性能にあると先日は結論付けた。今回はそれらの改善を試みた。現在の環境を以下の表に示す。

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 現在使用しているメモリはCorsair CMK16GX4M2B3200C16である。定格2133MHz/XMP3200 CL16であり、所持している個体はSamsung B-Dieが使用されているようだ。XMPプロファイルの3200MHzで動作しなかったので、現状は2133MHzで動作している状態である。XMPが使えないので、今回は手動でクロックとタイミングの調整を行った。結論から言うと、私の環境では2400MHzより高い周波数では全く動作しなかった。JEDEC規格よりタイミングを緩めてみたり、電圧を1.39Vまで盛ったりと色々試行錯誤してみたが、BIOSすら立ち上がらない有様だった。止むを得ないのでタイミングだけ詰め、DDR4-2400 12-14-14-28に設定した。以下にベンチマーク結果を示す。

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Time Spy (All Core x47,Cache x41,1.290V/DDR4-2400 12-14-14-28)

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FFXV (All Core x47,1.290V/DDR4-2400 12-14-14-28)

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FFXIV (All Core x47,Cache x41,1.290V/DDR4-2400 12-14-14-28)

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DDR4-2400/2133比較 (All Core x47,Cache x41,1.290V)

メモリの影響を受けやすいといわれる*1FFXIVはスコアが8.9%上昇したものの、その他のTime SpyFFXVは殆ど差が出なかった。以上より、今回使用したQQLSとZ170 Extreme4、CMK16GX4M2B3200C16の組み合わせでは2400MHz 12-14-14-28までしか動作せず、2133MHzに比べてFFXIVを除いて大幅な性能の向上は見られないことがわかった。

 

 メモリの高速化が振るわなかったことから、次にCPU性能の改善を試みた。クロックは全コア4.7GHz、電圧は1.260~1.290Vで運用している。現状のCINEBENCH R20のスコアを以下に示す。

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CINEBENCH R20 (All Core x47,1.250V)

マルチスレッドは4,821pts、シングルは482ptsとなった。マルチは9900Kに比べて遜色ない結果であるが、シングルは若干劣る結果となった。これは9900KのTBの仕様が2コアまで最大5.0GHz、全コア4.7GHzであることに起因すると思われる。ただシングル性能に関しても9900Kと大きな差はなく、Time Spyでここまで差が生じてしまう点については疑問が残る。

 CPU性能を上げる方法についてだが、最も簡単な方法はコアクロックを引き上げることである。しかし4.8GHzで安定動作させるには電圧が1.300V以上必要であり、現在使用しているZ170 Extreme4では供給電流の不足により設定できない。そこで今回はCacheクロックの引き上げを行った。本来CacheクロックはCoreクロックと同時にある程度引き上げるものであるが、今まではQQLSの安定運用に苦心していたため手を触れてこなかった。CacheクロックのOCはCINEBENCHなどのCPUベンチに対しては効果が小さいことから、リスクに対してリターンが小さいと考えていたためである。

 Cacheクロックの設定はコアクロックと同様にintel XTUから行った。以下の画像はintel XTUの設定画面である。

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intel XTU 設定画面

Core Ratioがx47であることを考慮して、Defaultのx41からx44へ、Cache電圧はコア電圧と同じ1.290Vに設定した。以下にCINEBENCH R20の結果を示す。

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CINEBENCH R20 (All Core x47,Cache x44,1.290V)

マルチは4,912pts、シングルは484ptsとなった。設定前と比べてマルチ性能が1.9%上昇したものの、ゲームに比較的影響があるといわれるシングル性能は殆ど変化が無かった。Time Spyの結果を以下に示す。

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Time Spy Score (All Core x47,Cache x44,1.290V/DDR4-2400 12-14-14-28)

CPU Scoreが10,183であり、Cacheクロック4.1GHz,DDR4-2133の時に比べ約6.2%スコアが向上している。したがってCacheクロックの引き上げを行った場合CIENBENCH R20においては大きな変化が見られないが、Time Spyでは明らかなCPU Scoreの向上が確認できることがわかった。今まではCINEBENCHのスコアだけを見ていたためCacheのOCは大きな効果はないと考えていたが、その認識は改めなければならないだろう。Time Spy以外の変化も確認するため、Fire Strike,FFXIV,FFXVのスコアも計測した。結果をまとめたグラフを以下に示す。

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FFXIV,FFXV,Fire Strike,Time Spy 測定結果

今回計測した4種類のベンチでは、Time SpyのCPU Score以外の明らかなスコア向上は見られなかった。敢えて取り上げるならFFXVが僅かに向上しているくらいだろうか。FF XIVも一応スコアは増加しているものの、メモリの高速化に比べると効果は小さいようだ。また意外な結果だがTime Spyと同じ3DMarkであるFire StrikeのCPU Scoreに変化が見られなかった。Fire Strikeで使用されているAPIであるDirectX 11はTime SpyDirectX 12に比べてCPU依存度が小さいせいだろうか。

 

【まとめ】

 現在使用しているQQLS、Z170 Extreme4、CMK16GX4M2B3200C16の環境ではDDR4-2400 12-14-14-28までの高速化が限界であることがわかった。メモリの高速化を行うことでFFXIVで8.9%のスコアの向上が見られたが、他のFFXVやTime Spy、Fire Strikeでは特に変化は確認できなかった。またCPU Cacheを4.4GHzまで引き上げた結果、Time Spy CPU Scoreの6.2%の向上が確認できた。CIENEBENCHのスコアに大きな変化がないことから今まではCPU CacheのOCは効果が薄いと考えていたが、その認識は誤りだということがわかった。CPU Cacheの速度の影響度はソフトの種類や使用しているAPIなどの構造に左右されると考えられる。

2021/01/25 RTX3070購入

2021/01/25

 ※これは個人的な趣味の記録のために書いている日記です。他者が読むことは想定していませんのでご了承ください。稚拙な文章や内容の誤りを多く含みます。また個人が特定できる情報が含まれていることがありますが、知り合いがこのブログを見つけてしまった際はスルーしていただけると助かります。

 

 1/13にAmazonで納期未定のRTX3070を注文したが、結局納期は2/5-3/19という驚くべき遅さと曖昧さだった。

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そこで仕方なく別の販売店を探していたところ、Sofmap.comが同じ玄人志向のモデルを¥69,880で販売していたため即決。Amazonの方はキャンセルすることになった。あちらに比べて¥6,000程度高くなるが、半月から1か月半も早く届くということならば許容範囲内だろう。というかAmazonの価格が異常に安いのであって、Sofmap.comは適正価格である。

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玄人志向 GG-RTX3070-E8GB/OC/DF

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RTX3070 外観

個人的に玄人志向の製品は安くてダサいというイメージを持っていたが、流石準ハイエンドのRTX3070ともなると高級感漂うデザインとなっている。あの「玄人志向」と漢字で書かれたセンスを疑うシールは貼られていない。

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RTX3070 上部

一見隙のないように見える外観だが、よく見ると塗装の粗さなどが確認できる。上部は最も目立ちやすい部分であるし、この部分の塗装くらいしっかりしてほしいものである。RTX3070の中では比較的安価とはいえ、Zotacの下位モデルと同程度の7万円する製品としては少し残念なクオリティだろうか。ただこのGalakuroモデルは保証期間が3年であり、他メーカーの1年に比べて圧倒的に保証期間が長くなっている。TuringでXO病が発生したことを考慮すると、保証期間の長さは重要な要素といえるだろう。特にAmpareはまだ発売直後であり、未知の不具合が潜んでいる可能性が否定できない。それらを加味すると、Galakuroの3年保証は大変魅力的なポイントである。

 ちなみにデュアルファンモデルということで比較的コンパクトなものだと考えていたが、以前使っていたGTX980やGTX1060を大幅に上回るサイズだったため驚いてしまった。どうやら同じデュアルファンでもGTX1060(GF-GTX1060-3GB/OC/DF)に比べて60mm程度長いようだ。

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ケースに取り付けた様子

実際にケースに取り付けてみると、前面ファンとのクリアランスは3,4cm程度しか残っていなかった。当初はトリプルファンモデルも検討していたが、この様子だとそもそも取り付けできなかった可能性すらある。

 取り付け後、正しく動作しているか確認するためにベンチマークを測定した。測定環境は以下の通りである。

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以下にベンチマーク結果を示す。

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3DMark Time Spy Score

ネットで見掛ける9900K/RTX3070のシステムに比べてCPUスコアが1000程度低いようだが、GPUスコアは概ね問題ない。

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FFXV Score

こちらもスコアは数%低いが、CPUとメモリのクロックの低さが原因だと考えられる。

 

【総評】

 Amazonで購入する場合に比べて6000円程度高くついたものの、無事適正価格でRTX3070を入手することができた。ベンチマークの結果9900Kを使用している他のシステムに比べてスコアが若干落ちていることが判明したが、これはCPUやメモリのクロックの低さが原因であり、GPU側に問題はないと考えられる。

2021/01/23 VRM温度計 製作

2021/01/23

 ※これは個人的な趣味の記録のために書いている日記です。他者が読むことは想定していませんのでご了承ください。稚拙な文章や内容の誤りを多く含みます。また個人が特定できる情報が含まれていることがありますが、知り合いがこのブログを見つけてしまった際はスルーしていただけると助かります。

 

 現在使用しているZ170 Extreme4にはVRM温度を測定するセンサーがなく、今まで温度を測定する場合はサーミスタの抵抗値をテスターで測定し、Excelで温度を計算していた。ただこの手法は煩雑であり、得られるデータも即時性に欠けるものであった。そこで今回はArduinoを用いてVRM温度計を製作した。

 当初は7セグメントLEDを使用した温度表示機能やファンコン機能も実装する予定だったが、プログラミングが面倒だったので省略した。したがって使用した部品はArduino nano、10kΩ抵抗、サーミスタ(103JT-025)のみである。Arduino nanoはAmazonで498円の互換品を使用しており、総額でも600円以下となった。以下の画像が今回製作したVRM温度計である。

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VRM温度計

仕組みとしては分圧回路の電圧をArduinoで測定し、そこから抵抗値とそれに対応した温度を計算するだけの簡単なものである。温度の計算には以下の式を使用した。

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以下にArduinoのスケッチ(プログラム)を示す。

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Arduinoのスケッチ(プログラム)

元々は算出した抵抗値を上記の温度換算の式にそのまま代入するつもりだったが、なぜかエラーが出てしまったため少し式に手を加えている。プログラミングの単位を落とした人間が短時間で書いたスケッチなので、もし誤りがあってもご容赦願いたい。

 本体(基盤部分)は裏配線スペースに適当にねじ止めし、センサー(サーミスタ)はVRMヒートシンクにアルミテープで固定した。実際に温度計を設置した様子を以下に示す。

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温度計本体(基盤部分)を設置した様子

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センサー(サーミスタ)を設置した様子

VRM温度計とPCの接続はArduinoのMini USB端子とマザーボードのUSB内部ピンヘッダを介して行われている。手持ちのMini USBケーブルがフェライトコア付きのものしかなかったので、今後機会があればフェライトコアのないスリムなものに交換しようと思う。ちなみに今回は7セグメントLEDを搭載しなかったので、測定結果はArduinoのスケッチ画面のシリアルモニタからしか確認することができない。以下の画像はOCCT実行中にシリアルモニタを表示した様子である。

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OCCT実行中にシリアルモニタを表示した様子

右下にあるウィンドウに測定した温度を1秒ごとに表示するようになっている。あくまで数字が表示されるだけなので、自動でグラフ化等ができないのが難点だろうか。

 

【総評】

 今回はArduino nanoの互換品を使用して安価なVRM温度計を製作した。プログラミングや時間の都合上、7セグメントLEDを使用した温度表示機能やファンコン機能は省略したが、とりあえず温度を即座に測定するという目的は達成することができた。今後同様の温度計を製作する機会があれば、これらの機能の実装に挑戦しても良いかと思う。

2020/01/03 H115i RGB PRO XT 購入

2020/01/03

 ※これは個人的な趣味の記録のために書いている日記です。他者が読むことは想定していませんのでご了承ください。稚拙な文章や内容の誤りを多く含みます。また個人が特定できる情報が含まれていることがありますが、知り合いがこのブログを見つけてしまった際はスルーしていただけると助かります。

 

※4/24追記

測定で使用しているCPUはダイが剥き出し状態であり、接地面積の小ささから、クーラーとダイを平行に密着させるには一定の技術が必要です。以下でML240の冷却能力に問題があると述べられていますが、測定時にクーラーとダイが正しく密着していなかった可能性があります。

 

 

 先日VRMに専用ファンを増設したことにより、QQLSをAll Core 4.7GHz 1.26Vで安定動作させることが可能になった。以下がVRMを冷却しながらOCCTを走らせたときのグラフである。

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上からCPU使用率、クロック、コア温度(最大値)、パッケージ温度のグラフ (冷却時)

クロックは4.7GHzで安定しているが、一方でパッケージ温度は94℃まで達していることがわかる。ファンや電圧の設定を詰めれば4.7GHzで80℃台に収めることも不可能ではないかもしれないが、QQLSのOCの伸びしろを確認したいこともあり、今回は新たに280mm簡易水冷を購入した。

 

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購入したのはCorsairのH115i RGB PRO XT。ヨドバシ.comで¥16,150だった。予算やケースのスペースとしては360mmのH150i RGB PRO XTでも良かったが、H115iの方が冷えるというImpressの記事を見かけたのでこちらを選択した。全く同じシリーズの360mmより280mmの方が冷えるというのは正直信じ難い部分もあるが、両製品を直接比較している記事はこれしか見つからなかったのでとりあえず信じることにした。いずれにしても280mmの方が扱いやすく安価であることは間違いないので、280mmでも良いのではないだろうか。またCorsairにはH115i RGB PLATINUMという製品もあるが、そちらはOEMがCoolitなので今回の候補には入れなかった。

 以下の画像が実際にケースに設置した様子。

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Corsair H115i RGB PRO XTを設置した様子

これを機にケースもCoolerMaster Masterbox lite5からAntec DP501に交換した。これは去年の春にTSUKUMO吉祥寺で購入後、そのまま寝かせていたものだ。その間に吉祥寺店は閉店してしまったが...。ちなみにケース天面からVRMヒートシンクまでの高さが広がったことにより、VRMファンも60mmから80mmに変更した。

 肝心の簡易水冷の冷却性能に関してだが、今回はケースなども交換したため温度の比較は行わなかった。ただCPU-Zで100%負荷を30分近くかけ続けても80℃程度にしかならなかったので、15℃程度は温度が低下していると考えられる。FANの回転数にもまだ余裕があることを考慮すると、最大で20℃前後は差が出るのではないだろうか。これまで使っていたML240があまり冷えないことはわかっていたが、ここまで大差がついたのは驚きだった。もはや条件を揃えて正確に比較する必要すら感じなかったほどである。また冷却性能だけでなく静穏性も大幅に改善した。ML240は内部にエアーが残っているせいか、水が流れるような音やポンプにエアーが噛む音が頻繁にしていた。H115i RGB PRO XTではそのような異音が一切なく、ファンの回転数も低いことから非常に静かである。簡易水冷ではエアーに起因する騒音は仕方ないと以前は考えていたが、ML240の品質に問題があっただけだと今回認識することになった。

 

【総評】

 今回は厳密な温度の比較は行わなかったが、ML240に比べておおむね15℃程度温度が低下し静穏性も大幅に改善した。簡易水冷ではエアーに起因する騒音が発生するのが当たり前だという認識も改めることができた。安価な簡易水冷はハイエンド空冷より冷えないとはよく言われているが、いかにML240の性能に問題があったかを実感することになった。