電電学生の脳内メモ帳.

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2020/11/30 魔改CPU QL3X 起動成功

2020/11/30

※これは個人的な趣味の記録のために書いている日記です。他者が読むことは想定していませんのでご了承ください。稚拙な文章や内容の誤りを多く含みます。また個人が特定できる情報が含まれていることがありますが、知り合いがこのブログを見つけてしまった際はスルーしていただけると助かります。

 

  結局QL3Xは返金されることになったが、Z170 Extreme4やCeleron G3900をわざわざ用意したのに使い道がなくなってしまった。魔改CPUも更に弄ってベンチやOCもしてみたかったのに、願い叶わず本当に残念。結局諦めきれず、粘り強く色々試してみることに。

BIOS上では全く問題ないことから、単純な物理故障ではなさそうな予感。となると疑わしいのはBIOSやOSなどのソフトウェア。OSはWindows10の再インストールやUbuntuなど試してみたが効果なし。

BIOSはImpressの記事やAliexpressのレビューを見ても出品者からの提供以外に入手法はなさそうな感じ。既に返金対応をしてもらったので出品者に縋るのは筋違い。そんな状態でネットを彷徨っていたらQL3Xに関するロシア語の記事を発見。

xeon-e5450.ru

この記事を読む限りどうやらBIOSは自作(正確には正規BIOSからの改造)できる様子。動画もあったので、それを参考に改造した。出品者から貰ったBIOSはP7.50ベースだったので、とりあえずP7.00をベースに改造した。

その結果、普通にWindowsが立ち上がるようになってしまった。やはりCPUの故障ではなかったので出品者には大変申し訳ないが、返金処理は既に完了してしまっているし、そもそも出品者から提供されたBIOSの不良だったので一応私の責任ではない。

  以下はCinebench R15の結果。

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Cinebench R15 スコア QL3X (定格)

最大ブースト3.5GHzの4C/8Tとしては妥当なスコアだろうか。

倍率ロックフリーなのでAll Core x47、1.40VにOCしたのが以下の画像。一応OCCT30分もクリアしている。OCは得意ではないので電圧が高いのはご愛敬。というかノートPC用のCPUに1.40Vも掛けて大丈夫なのだろうか。

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Cinebench R15 スコア QL3X (4.7GHz 1.40V)

マルチ982cb、シングル199cbとなった。i5 9400Fあたりが近いスコアだろうか。6千円のCPUで第9世代i5に匹敵するのは面白いが、i5が6C/12T、i3が4C/8Tとなった今ではi3+α程度でしかないのが残念。

 

  動作に関しては、ES品なのである程度不安定なのではないかと考えていたが、結果としては非常に安定していた。一応GT710がマザー最上段のPCIe3.0 x16で動作しないということがあったが、下段のx8では正常に動作したので特段支障はなかった。またRTX2060ではこの問題がみられず、OverwatchやApex Legendsなどのゲームも問題なく動作した。ブーストクロックが3.5GHzしかないので後期版の完成度の高いES品ではないと考えていたが、そもそもノートPC用CPUのブーストクロックは低いということを失念していた。7820HKのAll Core最大ブーストが3.5GHzなので、もしかしたら比較的後期版のES品なのかもしれない。CPU-Zで製品名が表示されないあたり、リリース直前という訳ではないと思うが・・・

 

【総評】

  ES品なのである程度不安定なのではないかと考えていたが、結果としては非常に安定した動作を示した。OC耐性も極端に低いということはなく、簡単な設定で4.7GHz、9400F並みの性能が確認できた。改造BIOSを使用している点など多少不安は残るが、安定性や性能に関しては実用にも耐えられそうなCPUだった。